ラーメンPOPで埋め尽くされた店

高根公団駅からすぐの好立地にある「らーめん寺子屋　伍陣」。店内外には、御主人お手製のPOPでさまざまな創作ラーメンの掲示が張り出されています。スープのベースはガラ・丸鶏・モミジの鶏系スープと、背ガラ・豚足の豚系スープを合わせた動物系Wスープ。そこに様々なダシや具材を合わせ、創作ラーメンは生み出されています。

動物系と魚系のバランス感が絶妙な昆布・鯵節らーめん

2015年8月に登場した昆布・鯵節らーめん。ベースのスープに砕いた鯵節を加えてひと煮立ちさせたスープは、動物系スープに魚の旨みが加わった、バランスの良いスープ。加水率が高く、細麺なのにプリンとした食感の麺は、昆布によってトロミを出したスープとも良くマッチ。ひと口で動物系も魚系もそれぞれの旨みがスルスルと入ってきます。ちなみに、スープはダシをとって1日目のあっさりと2日目のこってりから選べます。

また、贅沢に盛られたトッピングにも注目。盆栽をたしなむご主人によって配されたトッピングは空間を意識しながらスキがなく、ラーメンを凛とした芸術品のように際立たせています。なお、デフォルトではチャーシューは2枚が脂ののったジューシーなもの、1枚が脂の少ないものとなっています。これは好みに合わせて脂少なめ3枚などのオーダーが可能です。

麺は自家製麺。44％という高い加水率で打った麺は、4晩寝かせて旨みのグルテンを全体に行き渡らせてから5日目に提供されます。また、天然のモンゴル産かん水を使用しているので、風味も素晴らしいものがあります。

昆布・鯵節らーめんでメインに使われるのは鯵節。粗挽きにすることで出汁が出やすく、食べているとパリポリと小気味良い食感にもなります。また、粉末の昆布はスープにトロミを加え、風味とともに麺によく絡むというメリットもあります。

店主は元銀行マン。全国のラーメンを食べ歩いてラーメン寺子屋で13湯麺・松井氏に師事

元銀行の営業マンで、行く先々でラーメンを食べ歩いていた店主。全国各地のラーメンを食べ歩いて、最も美味しかったのが、五香の13湯麺（現在、元山に移転）だったそうです。「いずれはラーメン屋を」と考えていた所に、13湯麺の店主・松井氏が塾長を務めるらーめん寺子屋がオープンし、5期生としてラーメン業界に飛び込みました。

バラエティ豊富で超にぎやかな券売機

オープン時は醤油の伍陣ラーメン 650円と特製伍陣 850円、つけ伍陣 880円の3種類だったラーメンも今や36種類。常時その全てを提供可能だというから恐れ入ります。内訳は（重複あり）醤油系8種類、味噌系5種類、豚骨系7種類、魚介系8種類、トマト系2種類、つけ麺6種類、胡麻系2種類、塩系3種類、スペシャル5種類の全36種類となっています。（プラス夏季限定冷やし系6種類）

昆布・鯵節らーめん 880円以外には、豚骨スープにレモン汁を加えた豚レモ 950円、酸味とさっぱり塩味の南高梅丸塩 780円などが人気です。

取材中にも、「マヨネーズを使ったラーメンとかどうかな？」と新作ラーメンのイメージがポンポン浮かぶご主人。「趣味はラーメンだよ」と言い切れるほど常時ラーメンの事を考えているそうなので、37作目の登場もそう遠い未来ではなさそうです。